キッチリ15秒後、3人は無事に教室前へと到着した。
まぁ1人は息が上がりまくっているが…
「ここがお前らの教室だ」
「お前…マジで…減速しねぇのな…」
「四季、お疲れ様」
「おう。学校か…血が…たぎるぜ…!」
「いや、たぎらせなくていいから。もっと落ち着いて」
またも興奮状態になっている一ノ瀬とそれをなだめるスズの方に目を向けていた無陀野。
その彼に、1本の電話がかかってくる。
阿吽の呼吸でスズに先に部屋に入るよう目線で伝えると、無陀野は電話に出た。
「なんですか?校長」
『無人君、合格者出したんでしょ?』
「足で開けて一発カマすか?いや貫禄ある感じで登場する方が…」
「普通でいいから、早く入って!」
「…さっさと入れ。スズ、頼むな」
「はい…」
一向に教室の扉を開けようとしない一ノ瀬にイラッときた無陀野は、電話片手に彼を教室内へ蹴り飛ばす。
そして最後にスズに一声かけてから、彼は再び電話に戻った。
「それが何か?」
『だーって無人君さー…君ここ数年間、合格者0人だったじゃん。何々ー?何があったのー?』
「たまたまですよ」
『まぁ不作が続くと、急に豊作になるって言うからねー。無人君の秘書の子もかなり優秀だしねー。十数年に一度の粒揃いってことだね。期待大だねー』
「まだどーなるかわかりませんよ」
『えーでもさー声ちょっとワクワクしてない?』
「…耳衰えたんじゃないですか?桃太郎機関との戦いは命懸けです。使えないと判断したら即退学ですよ」
『ツンデレだねーまぁ死なないように、死なないくらい強く育ててあげてよ』
「当然です」
『あ、そうだ。秘書いなくなるんだよね?代わりの子つけようか?』
「いえ、結構です。俺の秘書は…あいつだけなんで」
『大好きなんだねー』
「切りますよ」
そう言って通話を終えた無陀野は、スズが入って行った教室の方を見やる。
自分にとって唯一無二の秘書のことを想いながら、彼もまた教室内へと足を向けた。
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