これで残る桃は練馬の2人だ。

その内の1人・桃角桜介が、突然無陀野の名前を叫びながら話し出す。


「無陀野ぉぉ!前の続きをやろうぜ!」

「ねぇ、次僕でしょ?」

「ばーか!第2ラウンドだよ!続いてんだ!」

「幸せな奴だな。俺に手も足も出なかったことすら忘れられるなんて。それともただの馬鹿か?」

「確かに第1ラウンドはお前の勝ちだ!けど第2ラウンドは絶対に俺は負けねぇ!理由はお前が強いからだ!無陀野ぉ!お前が強ければ強いほど…」

「これって…」「無人先生の…!」

「自分の強さに苦しめられる!」


桜介の能力は、自分が受けた技をコピーできるというものだ。

前回無陀野と戦ったことで彼の能力をコピーした桜介は、早速"雨過転生"を発動した。

弓を持った血の兵士たちが、鬼側に向けて一斉に矢を放つ。

瞬時に血を解放し、生徒たちを守るために血の傘を広げる無陀野。


「怪我は」

「だ…大丈夫です!」

「無陀野ぉ!さぁやろうぜ!言っちまえば、テメェVSテメェだ!」

「…お前たち。あいつはお前らに任せる。あれくらいお前らでどーにかしろ」

「…は!?てめぇ!どうゆうことだ!」

「猿真似に興味はない」

「!」

「スズはここに残す。怪我をした場合は頼れ。スズ、任せたぞ」

「はい!先生は?」

「俺は…」

「嬉しいね。ご指名かい?怪我をしたら、僕もスズを頼っていいのかな?」

「相手は俺だ。お前がスズと関わることは、万が一にもない」

「愛されてるね〜ますます興味が湧くよ」


自分を放置して話を進める無陀野と月詠に、桜介の怒りはボルテージを上げる。

無陀野と闘えないばかりか、相手が羅刹の生徒であることに、どうにも納得がいかないのだ。

そのイライラ全てが、生徒たちに向けられる。

偵察向きの遊摺部、コントロールに不安を抱える屏風ヶ浦、極度の心配性な手術岾は戦力外。

じゃあ私が…と前に出た漣を遮るように言葉を発したのは、桜介とどこか似たタイプの矢颪だった。


「どいてろ。俺にやらせろ!俺がやる!」

「心臓が動いてる限り、どんな怪我でも私が治すから…!」

「大丈夫だって!スズの出番はねぇよ。だからそこでのんびり見学してな!」


声をかけてきたスズに笑顔を向けると、矢颪は拳を鳴らしながら一歩前へ出るのだった。



to be continued...



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