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可愛い嫁
一******
昼食を終え営業課に戻ってきた俺と英司はそれぞれに午後からの業務に取り組んだ。
基本的に俺は取引先との契約をとるために外に出ていることが多いのだけど、この日は朝から会議があったから外での営業よりも中での業務ですることが沢山あった。
──そして、定時になり定時上がりの社員達が何人か帰って行く中…まだ少し仕事が残っている俺は
すると、そこへ──。
「…爽介、残業?」
仕事が終わったのか身支度を終えた英司が俺のデスクの近くに来てそう問い質してきた。
俺は英司のほうを見ずにパソコンへ目を向けたままで言葉を返す。
「…あぁ。ちょっとだけな。」
「そうか。俺、終わったからもう帰るわ。また美亜ちゃんに会えるの楽しみにしてるからな。」
英司はそう言うと、俺のデスクを離れ颯爽と帰って行った。
──美亜に会わすの全然構わないけど…。
英司はどれだけ美亜に会いたいんだよ。
英司の最後の言葉にそう心の中で突っ込みを入れながら俺は仕事を続けた。
****
──数時間後。
作成したデータをUSBに取り込み、パソコンの電源を落として腕時計を確認すると時刻は22時になろうとしていた。
そういえば美亜に遅くなる連絡入れてなかったことを今更ながらに思い出して俺はポケットからスマホを取り出した。
すると、着信とSNSメッセージの通知があるのに気付いて着信履歴から見ると美亜で次にSNSメッセージの通知を見るとやっぱり美亜からだった。
美亜は電話を掛けてからSNSメッセージをくれたようだった。
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