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可愛い嫁




【爽ちゃん、まだお仕事かな?
電話したんだけど、出なかったから。
もし遅くなるなら連絡ください。】


そんな内容のSNSメッセージだった。


まあ俺もそこまで毎日残業があるわけじゃないから基本的には定時の20時で帰れるんだけど、どうしても近日中に必要な書類がある時なんかは少し残業したりもする。


──俺は身支度を整えてからタイムカードを押して営業課を後にした。


そして、電話するほうが早いと思い、着信履歴から美亜の番号に発信した。



─プルルル。
─プルルル。

“もしもし、爽ちゃん?“
「美亜、連絡遅くなってごめんな。今から帰るよ。」
“お仕事お疲れ様。待ってるね!“
「あぁ。」

そんな要件のみの会話だけして俺は電話を切ってエレベーターに乗ろうとした時だった。

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