01

見えない気持ち




*****

──数日後。


爽ちゃんが出張に行ってしまって…。
2日目の朝を迎えていた。


いつものように早起きして朝食とお弁当を作り、準備をして朝食を食べてから学校に向かった。


いつもは爽ちゃんの車で走行してもらう通学路を徒歩で抜ける。


アパートから学校までは徒歩20分。

私はわりと方向音痴だけれど、家から学校までは何とか覚えれた。

けど、爽ちゃんに車で送ってもらうことが多いからか─1人で通学路を歩くのは慣れないし…ちょっと…いや、かなり淋しく感じていた。




******



「……はあぁぁ。」
「な、なに?」


1限目が終わり、2限目開始前の休み時間。

私は爽ちゃん恋しさで盛大な溜息を吐くと前方の席の奈美ちゃんが驚きながら私の方に振り返った。



「……爽ちゃん不足…。」
「不足って…。もう?てか爽介さんが出張の度にそんなだったら爽介さんに心配かけるだけでしょ。」
「……そうだけど………。爽ちゃんいないのが絶えられない。」
「……メッセージは?してるんでしょ。」
「うん。でも、返事遅い…。」
「そりゃあ向こうは仕事なんだから仕方ないでしょ。」
「……爽ちゃんに会いたい…。」


私がそう呟くと奈美ちゃんからは呆れたような溜息が返ってきた。



私、本当にもう爽ちゃんがいないと……ダメみたいで……。

自分でもここまで淋しく感じるなんて思っていなかった。

──というか、1週間って思ってたよりも長いんだと痛感した。


でも、爽ちゃんは仕事だし我儘わがままだけは言いたくない気持ちは強かった。

"淋しい" 気持ちと "我儘は言いたくない" 気持ち。



その気持ちがずっと私の頭の中で葛藤していているのだ。


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