手を繋いで歩いていた
次の日
忍術学園から出発して五日目が経った
八左ヱ門と都佑は浅い傷だった為にも
明日にでも動ける状態まで回復をしていた
優「もっと居てもいいのよ?」
八左「いえ、これ以上居座るとそれこそ村に帰れませんから」
『そうそう。方角も分かったし
明日の朝方位には出発するつもりです!』
寂しいですけどね
と言って都佑は軽く優さんに抱き付いた
それはこちらもよ。と優さんは言っていた
優「それにしても私に瓜二つの人が居たとは驚いたわ」
『あ、そ、それは私もです・・・
(言えない、貴方が転生前の
私の実の母だったから外用の仮面は
母にしているとか言えない。絶対言えない)』
引き汗がダラダラ流れそうな勢いでカラ笑いした
うん、いい、いいよ。もう、私知らない
『あの、出来れば今日は一日和さん家にいませんか?』
和「どうしてだい?」
『こう言っては何ですが・・その』
もじもじとする都佑に優はアレですよ貴方
と言って都佑の肩に優しく手を置く
優「私達の娘として一日甘えさせてあげましょうよ」
八左「ちょ、都佑!?只でさえご迷惑かけているのに」
和「嗚呼、いいんだよ。それに八左ヱ門君
驚き過ぎだよ。
都佑ちゃんが我儘を言う子じゃなかったのを
知らなかったのかい?」
そう言うと八左がギクリと心臓を飛び跳ねさせるのに
悪い事言うんですね。と優が言う
和「じゃあ今日は家族として接してみるか!
八左ヱ門はお兄ちゃんだな」
八「い、やあの・・」
『はい!父上!兄は照れております!!』
八左「おほ!?」
優「ふふ、とても元気のいい娘が出来て嬉しいわ」
都佑はそう言われてきょとんとした後に
花が咲くように嬉しそうに笑っていた
それに八左は少し気になっており・・・
カコンと井戸の前で水を入れる都佑を手伝う為に
八左は貸せと言った後に矢羽音を使い話す
八左「(情が移っていねぇだろうな?)」
『(そんなまさか。男だが元気の良い娘を演じられているだろう?)』
八左「(おお。恐ろしい程にな)」
『(良い夫婦を騙して申し訳ない位だけどな
てかまさか私の使っている仮面と瓜二つの人が居るとは思わなかった)』
八左「(それは俺も驚いたぞ。つかこれからどうすんだよ。)」
『(童心に戻ってしまえばいいさ。なぁに問題ない。
一日の懐かしい夢だと思い込めばいいのさ。
て訳でもう少しこの茶番続けるぞ)』
八左「(了解。何かあれば
それでも明日には姿暗ますぞ)」
『(・・最初からそのつもりだ)』
そう言った後に都佑はお兄ちゃんありがとうを強調する
そう言えば井戸の水を持ったなと手を見て嗚呼と
何時もの笑顔を見せると都佑は嬉しそうに笑っていた
家の方には和さんと優さんが手を振っていた
その元凶は勿論娘役を演じている都佑の元気の良い腕だったが。
八左「(情が移っていない様に見えないんだがな)」
本来はいけないことだ
情が移れば殺すのだって億劫になってしまう
素性が分かれば殺さなければならない
その事を解った上で彼は彼女を演じている
それに何処か胸が痛んだ気がした
八左「(もしもあの笑顔が本当の笑顔なら
俺はその笑顔を守ってみたいと思うのは、駄目なのだろうか)」
情が移ってしまっているのは自分の方ではないかと
首をブンブン振って意識を別に向かわせる
それでも出てくるのは都佑の嬉しそうな笑顔ばかりで
八左「(なぁ都佑)」
お前はどうやってその夫婦と話しているんだ?
俺にはお前が『はち兄ちゃん!』
八左「っ、なんだ?都佑」
『もー!はち兄ちゃんったら聞いてなかったのね!?
おこ!おこだよ!?都佑はおこったんだからね!!』
和「はははっ都佑が怒ると面倒だぞー」
優「昨日なんか都佑に拗ねられて慌てふためいた人は何処の誰だか?」
八左「おい都佑いい加減にしておけよ」
『ぴぎゃああああいてえええwww
はち兄痛いってマジで痛いちょっと
まってタンマ富松ちょっとまつ!?』
願わくば
この時間が
止まれと
私は笑いながら過去の栄光をひたすら見ていた
見ていたんだ
夕暮れのその中
私は久しぶりにこんなのんびりした時間を過ごせたと和さんの言葉に嬉しくなった
『本当ですか?』
和「嗚呼、子供も授かる事なく生きてしまっているからね」
優「嘘偽りで申し訳なかったんですが、それでも娘や息子がいたら
こんな愛おしい気持ちになるんだろうなぁと。嬉しかったですよ」
そう胸に手を置く優さんに私は違うよと心の中で言った
『(その愛おしい気持ちは私が確かに貰うはずだったのに否違うんだろうなぁ)』
私が犯した罪からしたら貴方方に会えてこうやって
嬉しそうに笑ってくれるのを見ているのだけでも奇跡なのに
欲はあふれ出てくるのが人間なのだろう。
このままずっと、ずっとがあれば、私は
和「最後に手を繋いで歩かないか?」
『え?』
もう私死ぬ前なのかな?
とんでもない事提案されました
『・・あ、あの』
優「やっぱり可愛いわ!」
和「嗚呼、可愛らしいな」
速報
和さんと優さんのお古を着せられています
八左は無言で慌てふためいています。ざまぁ?
八左「何もこんな事まで」
和「嗚呼良いんだ。息子よ」
『何時までも続いている親子関係ww』
ワロスと言っておこう
伊達に同室と現世の会話でテストしてなかった
心の中で笑っておこう。ざまぁ
優「さて着替えたとこだし手を繋いで出かけましょうか」
和「嗚呼、あそこに行こうか」
『何処に行くのですか?』
そう和さんの服の裾を引っ張って聞くと
2人は目を合わせた後に私の方を向いて
内緒だよ。と声を合わせて言ってくれた
その後だった
すっと和さんが手を握ってくれた
暖かい少し豆のある手は何処かの父を思い出した
只でさえ泣きそうなのに、反対からは
切り傷があるも綺麗な手をした優さんの手が伸びて来た
止めて
胸が痛い
ズキズキと音を立てだしたのにも彼らは嬉しそうに笑って
私を見てくれる
きっとこれは呪いなのだろう
それでもないと、一体これは何なのだろうか?
転生前に大きな罪を背負った代償に呪いをかけられた
『(両親を愛するという呪いに)』
私はそのまま勢いよく笑いながら二人を引っ張ってその場所まで
小走りで走る
後から八左が困った顔をしながら付いてきてくれる
周りの奥様方から「仲がいいわね」とか
「まるで本物の親子みたいね」とか言われた
その度に心が躍って踊って嬉しくなる
何時の間にか私は昔の幼い頃の本来のそう
"素"の私が外に出て生きていた
八左「うわ・・」
『すごい・・・』
和「此処は一段と綺麗な花畑だろう?」
一面のクローバー畑に私は驚いた
確かクローバーはアメリカとかの方からの種じゃなかったっけ?
自然と四葉のクローバーを探してしまう
ううん楽しい物凄く楽しい
優「気にってくれた?」
『はい!』
大好きです
その顔も笑顔も全て
だからこうやってサプライズされるのなんて幸せで死んでしまえそうな位
もうモドレナイ
誰かの声が聞こえた気がした
そんなの知ってるさ
戻れないのは、知っている。
だから
『ゆ・・母上。ほら!』
シロツメ草の冠を作って貴方に贈ろう
優「あら?この四つの葉はなに?」
『三つしかないのにこれだけ四つだったのです
四葉は珍しそうだったので、付けてみました』
私が知っていればいい
この気持ちも想いも、全部ぜんぶ
八左「おほーこの海並の草の中よくみつけたな」
和「本当だな、都佑は凄いなぁ」
『えへへ・・けしからんもっと褒めろ』
八左「調子に乗んな」
しかも日本語間違ってるぞ
そう言われて私は笑った
そうだね。と言って
流れ出した時間を背中合わせで見る
そんな時間も苦ではなかった
彼らの罪滅ぼしになるのであれば
「よかったね」
『(うん!本当によかった)』
後ろを振り向くと嬉しそうな優しい昔の私が笑っていた
地面にはするすると花が伸びていくそこは白昼夢なのか
届かない声を聞こうとした
(この時間が愛おしいのに時間は残酷で)
四つ葉のクローバーの花言葉は
「幸運」「私のものになって」
シロツメクサ(白クローバー)は
「私を思って」「約束」
貴方方には私から幸せを
だから私を少しの間思って欲しい
私のものにだなんてならなくてもいい。
でも私は2人を転生した今も愛しているから
切ない程に主人公は両親を愛してます。
悲しくも2人は違うのにね?
目の前に居る2人が別の世界の両親だからこそ
情に情が移って溺れちゃうんでしょうけど
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