ただの乖離
天女が先攻、都佑が後攻だ
三曲歌う事になっている
天女の一曲目 fire☆flower
都佑の一曲目 ドーナツホール
二曲目 Ivy
二曲目 一騎当千
三曲目
三曲目 罪の名前or
天女は正に天から来たかのように美しく踊り歌う
それに都佑は負けたと素直に思った
でも何故か負けたと認められなくて
これが嫉妬なのかとそしてこれでも皆が
帰って来なければどうしようと途轍もない
不安が押し寄せてくる
にやりと笑った天女に都佑はある一つの曲が思い浮かぶ
何時ぞやのヘッドフォンに都佑はホッと落ち着きを取り戻す
そうして歌いだした都佑に葵は呟く
「演奏を止めろ」と
葵「駄目、そんな曲、都佑・・」
伊作「一体何が駄目なんだい?」
葵「都佑は意味を持った行動しかしない
特にこの学園で行動している時は特に」
「どういう意味ですか?」
葵「都佑は私と居る時でも少しでも何かを知ってほしい
伏線を立てる事が多々あるんだ。それをあえて取らずに
放って置いていると自殺しようとした時が一度あってね」
そんな時都佑は言ったんだ
『誰にも見られない自分は死んだも同然だ』と
葵「ドーナツホールは、まぁるいそう、戦輪の様な形をしている
外来の食べ物でホールは日本語で穴と言う意味を持っている
この歌詞の意味は・・・」
八雲「この胸の“穴を切り取る”なんて、無理な話。
彼らが生きているかどうかもわからない、それでも思い続けている」
それに葵は驚き距離を取る
安心しろと八雲が言った
八雲「私も葵と同じ境遇の人間だよ
勿論都佑や天女様も同じ人間だ。」
「都佑先輩が天女様と同じなわけ・・」
葵「哀しくも、そうなんだよな」
同じ天から落とされた人間
転生したのは葵、八雲そして都佑の三人だ
然しここで意味が違ってくる
八雲「都佑の心境を述べた歌詞だよね。
千輪の様な丸い穴が胸にぽっかり空いている
それを埋めてくれたあの子ら五年生は
今別の女の人の前で笑っている」
葵「見える愛があるのなら、
人は安心できるのか。
もうこの気持ちは消えていいから、
私の癒えない傷を埋めておくれ」
皆の顔さえ忘れていくような、
簡単な作業(取り戻す事)を繰り返していたら、
彼ら(両親)の声も忘れて記憶は薄れていく。
もう会えない、もう会えない、
そう言い聞かせても消えてくれないこの気持ち。
どうしようもないんだ
この気持ちは、彼らがくれたもの、
それでいいじゃないか...。
それでももう1度会いたいと願ってしまう。
もうどうしようもない、どうすればいいんだ
このまま何もかも忘れられるなら、
この儚い夢など諦めてしまおう。
「愛してくれるかもしれない」
という微かな期待も消える。
決心して学園から消えようとした
でもあることを思い出してしまった......
考えれば、彼らはもうとっくの昔に死んでしまっていたのだと
必死にその現実を受け止めたくなくて都佑は
前を向いて笑う"良い子"を演じていただけだったのだ
その途端、心の穴はすっと消えた。
そして、彼女は彼らを追い始めた
確かに生きていたこの"今"を
私は目を覚ましたから
今度は君らの番だよと
首に黒いクレヨンが集まり顔が浮かび上がる
都佑は笑っていた
笑顔でくしゃりと泣きそうな顔で
都佑は感情を表に出す
パンと音を立てて地面から色とりどりの
季節外れの花々が咲き始める
その真ん中に居たのは、
其処に居たのは確かに生きていた父と母
それに葵は嘆く
嗚呼、ついにこの火が消える日が来たのかと
嬉しそうに笑うのは
もう考えて苦しまなくていい為
涙が止まらないのは
もうこの火を消してしまうのが惜しい為
其処から飛び出せないのは
もう全てが遅い現実だと知っている為
都佑は何処にもいけないのだ
儚い淡い泡の様に夢見る少女は只都佑の隣から離れない
それに都佑は手を取り背中を押してあげる
もう良いんだよ。楽になってよ。
そう言って言葉にしないで口パクで言う
"愛している"と
それに読唇術を得ている上級生そして少女は驚き眼を開く
少女は笑って"ありがとう"と口パクをして笑った
向日葵の様な笑顔に都佑は涙をぽろりと零す
眼を見開いた眼を見開いた
目の前に走って行った少女の先にいた人間の顔が見れた
優しい父と少し厳しい母
その真ん中で笑って手を取っている少し我儘だった私
それに一気に来た気持ちに声を荒げる
嗚呼、終わったんだと
嗚呼、もう叶わないのだと
それでも彼女が、少女が笑っているのを見て
上手く笑えないが、どうしようもなく嬉しい気持ちに
都佑はただ困った顔で笑っていた
隠してあげるよ
(今の苦しみも昔の悲しみも)
(全部全部、私が吸い取ってあげる)
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