脆い羽
ヒソヒソ
ヒソヒソ
「やっぱりそうだよね?」
「うん、きっとそうだよ」
岡本都佑は八方美人だ
それに拍車をかける様に都佑は他人に無頓着に振る舞う
それを見て五年は更に他の学年に不満を持っていたのだ
竹谷「なんだよあいつら、岡本の何処が不満なんだよ」
不破「まぁきり丸達も「岡本先輩って近寄っては
駄目ってオーラ出していますよね」って言われた位だからなぁ」
鉢屋「仕方がないだろ。あんな態度とっていたら
そりゃあそういう噂も流れてしまう。」
尾浜「話していたらそんな事ないのにねー
なんであんな悪口言うんだろうね。」
久々知「それでも止めない俺らは悪い奴なのだろうか?」
それに五忍全員が見つめ、よし。と息を合わせた後に
すっと都佑が入る
駄目だよ。
そう眼が言っている。
何がいけないのだろうか?
冷え切る視線がチクチクと刺さらないのだろうか?
『駄目だよ』
竹谷「なんで、お前ってやつは」
鉢屋「八左ヱ門!やめておけ。」
『駄目だよ』
未だ全く変わらない眼と口に少し恐怖を覚える
びくりと引き汗をかいていると
一瞬、ほんの一瞬だが、
寂しそうで、嬉しそうで
でも、泣きそうな、そんな顔が見えた
それに鉢屋はあれ?と首を傾げる
はて、あんな顔をする岡本等見た事あるだろうか?
否、無い。
だがそれをする位どうして?
何故彼は人から遠ざかるのだろう?
鉢屋「岡本、お前もしかして」
『あ、あおちゃんに用があるんだった
ごめん鉢屋君ばいばい』
鉢屋「お前何時も私の話を聞いてから何処かに行くか
答えるかにしろおおおお!!!」
ブチ切れる鉢屋に対してあっかんべーと笑って走る都佑に
尾浜は「逃げたなぁー」と言いながら後ろに手を組み
頭を支えながら歩いてきた
尾浜「あれはあれでもう良いかもね。」
不破「え?どういう事?」
尾浜の眼に鋭い力が入る
彼は逃げて走った処に丁度秋月が通る
そこに彼が秋月の腹にタックルして
何時もの調子に戻った
尾浜「ま、俺達が入るのはまだ早いって感じじゃないの?」
そう尾浜は1人そう言ってくるりと反対方向に歩いていく
それにどういう事だよ!と竹谷達は追いかける
『・・・・』
じっと見たのは都佑か、はたまた
冷えた視線を見ては微笑む都佑に葵は問う
「どうしてそんな顔をするの?」と
それに都佑は言った
『どうにもならないものもあるんだよ』
と
それをそっと耳に入れた尾浜は
じっとその言葉を頭の中で考えていたのであった
(冷え切る視線をちょうだいね)
(そうしたら私は君らを突き放せるから)
(本当にそうなのかい?)
(君はそれで本当にいいのかい?)
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