故意は盲目
三郎「都佑、三郎と呼べ。嗚呼、こいつの事はポチでいいからな」
八左「ちょ!?」
『わかった。三郎、んでもってポチ』
八左「お、おい!!三郎何おか・・
都佑に吹き込んでいるんだ!!」
三郎「都佑だって気持ち悪いな」
『うん』
八左「誰かこいつら殴ってえええええええ」
午前の授業が終わった後私らは昼の食事に向かう
ある程度人が多い場所で私は雷蔵がまたどちらかで
迷っていたのでふと思った事を言ってみる事にした
『雷蔵』
雷蔵「ん?なんだい都佑」
『うっ・・あの、私B定食食べるんだけど
A定食のも食べたいから、半分こしてもいいかい?』
雷蔵「・・・」
雷蔵さんが硬直しました
どうしましょう
本音を言ったら固まりました
私もう素を出したらいけないって事かな?そうだね?
三郎「都佑、お前凄い殺し文句言えるんだな・・」
『あ?殺し文句?殺すのか?私は雷蔵を殺しちゃうのか!?』
三郎「ちっげーよ!!ったく!
後で教えるから取りあえず
雷蔵と私はA定食で八左と都佑はB定食だろ?
おばちゃーん!AとB二つずつ!!」
葵「俺は両方で!!」
おばちゃんがあいよー!と声があがるのに
私は相変わらずあおちゃん食うなと言うと
食わねば大きくならないからな。とまともな事を言って
席を取りに行ってくれた
尾浜「お、ろ組だ」
三郎「おお、勘右衛門じゃないか。
お前らもう食っていたのか」
ガシャンと音を少し立てながらも三郎達は尾浜が居る処に座る
と言っても私は必然的に別の席に・・
雷蔵「あれ?都佑ドコいくの?」
久々知「!?」
『あ、私あおちゃんと食べるから・・』
雷蔵「いや僕の交換しにくいでしょ?」
尾浜「あ、え?」
『あー!そっか!!ごめん忘れてた!!』
雷蔵「早いでしょ忘れるの!
もう、僕端に行けばいいんだね?」
ごめーん。と言っている私達に尾浜が鉢屋に向かって
どういう事?とつっついて説明を欲している
三郎「実はつい先程の実技で都佑と私達ろ組は
友という称号を貰ったのだ!いいだろう!!」
尾浜「ええええええ!!いいなああああ!
なぁ岡本!俺も都佑って呼んでいい!?
友達なろうよ!」
『え?あ・・・えーと』
ちょっと予想していた事が起きてちょっと頭が混乱してる
うん?勘ちゃん?何言ってんでしょうねこの子
そう思っていると葵が左手前の席について先に食べている
どうやら「俺の事はいいからそっちに集中しな」だそうだ。
しかもよりによって私が入れない場所に割り込んで食べだしたぞこいつ
必然的に私は三郎達の輪の中に入らなくてはいけなくて
そのまま尾浜が察したのか手で「おいでおいで」を繰り返している
ううん、この子苦手!!苦手だってばよ!!
尾浜「ねぇ、いい?駄目?」
『あ、うん。いい・・と思う。多分』
勘「多分か!まぁいいや!俺尾浜勘右衛門
勘ちゃんって呼んでね!都佑!!」
『お前もか!私の名前呼びするの!?』
あれ?嫌なの?
そう言うと三郎がご飯を飲み込んだ後
「こいつ名前呼び慣れていないんだって」
と言ってまた食べだした。こんちくしょう
だから友は作りたくなかったんだ
つい先程自然にうんと言ってしまった私を殴りたい
全力で殴って消え去りたい事だった
『あ、久々知って確か豆腐好きだったよな?
ほれ、あげる』
久々知「いいのか!?お前いい奴だな!!」
『いい奴呼ばわりされる日か?今日は厄日か』
勘「寧ろいい日だろ!兵助とも仲良くしなよ!」
兵助「宜しくなのだ都佑!」
『あ、はい。もう突っ込むの疲れました。
岡本都佑です都佑でいいです。好きな物は白いご飯です』
そう言うと面白い奴だなぁ!と笑う尾浜
もとい勘ちゃんに雷蔵が「そうでしょう?」
と嬉しそうに笑っている
雷蔵「あ、僕の定食どれでもいいから交換しない?」
『あ、じゃあ・・・』
雷蔵が提案してきた今日の献立は
A定食
白ごはん
さわらの変わりソース
もやしとピーマンのおひたし
ほうれん草の白和え
B定食
ひじきご飯
じゃがいものそぼろ煮
もやしのごま酢あえ
冷やっこ
という献立であったので
私は白和えとそぼろ煮を少し交換する事にした
冷やっこはないし量が少し少ないけど
そう思っていると急に三郎が
「私の白和えも分けてやろう!」
と言い出してお箸で私の鉢に入れて来た
マジかくれるのか嬉しい素直に嬉しい
三郎「都佑ちゃんと噛めよ」
八左「え?都佑って白和え好きなのか?じゃあ俺のも食え!」
兵助「む、白和え・・」
『へ、兵助も食べるか?ちょっと量多いし・・おとうふ、だし』
好きだろ?
そう言うと尾浜を超えてがっしりと私の手を握って来た
うん、とんでもなく嬉しそう
良かったね、そう想っていると嬉しそうに
鉢を出して少し分けてあげる事にした
勘右衛門のは既に手を付けていたらしく
あげられなくてごめんね?と手を合わせて
此方を向いていたが、気にしないでいいってば
と言って最後に置いていた白和えに手を付けた
うん美味しい
ううん、口元がどうしてもにやけるなぁ
でも
『(幸せだなぁ)』
勘「都佑って幸せそうな笑顔するんだなぁ・・」
雷蔵「うん、何時もそうやって笑えばいいのに。
愛想笑いよりもそっちの方が万倍良いと思う。」
『ん!?ほふぁほほなぃよ!(そんなことないよ!?)』
三郎「そんな事あるんだよ。それ食ったら行くぞ」
先に片づけに行かずにちゃんと待ってくれる処
本当にいい子達の様だ。うん、シッテタ。
てかゆっくりしても申し訳ないし
早く食べてしまおう
勘「早く食わなくても白和えは逃げないって」
雷蔵「ねー」
違います。君達を待たせない為です。
そう想いながらご馳走様をして直ぐに席を立つ
葵はもう何処かに行っているようだ
ううん、この人達と居るのあんまり好きじゃないのに・・
というか私が苦手な男の子の中って言うのがな
でも仲良くしてくれているのに男が苦手とは言えず
私はため息を少し知られない様についてそのまま
教室に向かったのだった
(それはとても幸せなひと時)
(私は悲しくもその幸せを素直に受け取りたくなかった)
(その意味は必ずきっと、分かるから)
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