青と赤を操りし者

「凛!今だやれ!」

『はい!』

焔ビトが完全に氷になったのを確認すると手に炎を纏い、焔ビトの心臓へと拳を突き立てた
灰となってサラサラと消える焔ビトに祈りのポーズを捧げる

ラートム
これでこの焔ビトは救われたはずだ
どうか安らかに……
灰になったその場所をぼうっと眺めていた。
カリムは遺族の元へと鎮魂が完了したことを報告しに行っている

「新しく入られたのに本当に強いんですね」

後ろからの声に振り向けばそこにいたのはレオだった

『私なんてまだまだです』

謙遜しているように聞こえるが本当にそうなのだ
対人は過去に経験があっても焔ビトを相手とするのは特殊消防隊に入ってからのことだからだ

「僕なんて第二世代なのに力がないから相手の炎に負けちゃうんです」

レオは少し悲しそうに言った

『力だけじゃないと思いますし、それにこれから頑張れば……!』

「おい!レオ!お前はまた何も出来なかったな!!本当に第二世代なのか?!」

「す、すみません、、、」

言葉を遮り、突然入ってきたのはレオの指導に当たっている中隊長だ。
こちらをちらりと見ると再び口を開いた

「あーぁ、お前みたいなお荷物じゃなくてこの子が新人で入ってきてくれていればな」

『っ!!』

「っ!本当にすみません……」

その言葉に驚きを隠せない。
この人は人をなんだと思っている
レオはただただその言葉に頭を下げ続けていた
言葉を発した本人は踵を返し、その場から立ち去っていた

『レオさん、あまり気になさらなくても……誰にでも得意不得意ありますし……』

「おい、凛何やってんだ。さっさと帰るぞ」

『あ、すみません!レオさん!じゃあ私はこれで……!』

「はい、また……」

少し苛立ちを見せるカリム中隊長を追いかけ、レオの元を後にした

――――――車に揺られ、宿舎に着いた為、自室へと向かっていた

「おい、」

『な、何でしょうか……』

「お前、あいつには気をつけろよ」

『あいつとは……?』

誰だ。あいつって……そんな危険人物身近にいたかなとうーんと考えていればため息を零された

「フォイェンのとこのレオだよ」

『え。レオさんですか?』

「そうだ。そいつ以外他にレオなんていないだろうが」

『悪い人じゃないと思うんですが……』

「ただの忠告だ。じゃあな」

その言葉を言えば自室へと入ったカリム
レオさんが危ない?まさかそんな……と
カリム中隊長の考えすぎだろう。
そして私も自室へと入ったのであった

Ichirinsou