青と赤を操りし者

「逃げんな」

『に、にげてませんよ?』

「顔が引き攣ってるぞ。お前だけ言って逃げるだなんていい度胸してんな?」

『ひぃっ!すみません……!!!』

鬼か!という程睨まれた。怖い!!!!

「俺が何でお前にああいうことしたか分かってんのか?」

『わ、分かりません』

その質問にドキリとした

「じゃあ、教えてやる」

「俺は……」

真剣に見つめられている
目を逸らしたいのに逸らせない

「カリム中隊長!!すみません。新しい隊員が到着したようなので報告に参りました!」

この空気を破ったのは同じ隊の1人の男の人

「あー……分かった。すぐ行く」

じゃあ、そういうことだ。
また今度な
それだけ言えば背を向け歩き始めた
え、私の今の焦りとか緊張とか色々どうしてくれるんだ!
1人で舞い上がってバカみたいじゃないか!!
期待していたわけでもないし、そもそもこちらから願い下げだ。あんな人。
背を向けて歩き出したのを確認すれば、同じく背を向け屋上から下を眺めた

何を言おうとしたんだ。本当に……

「おい、一つだけ言い忘れたが、」

『っ?!』

突如耳元に聞こえた声に身体がびくついた
いつの間にきたんだ!!
睨めば、至極楽しそうな表情でまた耳元へと口を寄せられた

「あんまり他の男と馴れ馴れしくするんじゃねぇぞ」

それだけ言えば頭を撫でられ、立ち去って行った
どういうことだ……?
馴れ馴れしく……
そんな馴れ馴れしくしてたか……?それに何故、彼氏でもない相手にそんな事言われなきゃいけない。

モヤモヤする
そんな感情を持ったまま私はお腹を満たす為、食堂に向かうであった

Ichirinsou