青と赤を操りし者
「凛ちゃーん!こっちにもおいでよ!」
『はーい!』
パタパタと走る音が部屋に響く
「カリム、顔怖いぞ。落ち着け……」
「俺はいつでも落ち着いてる」
「そうは見えないぞ」
少し離れた場所から彼女を見つめているのはカリムとフォイェンだ
今日は新人隊員の歓迎会ということで食堂で各々が食べたり飲んだりとしている
環は烈火中隊長の横で色んな隊員から話しかけられ戸惑っていた
そして凛は色んな隊から声をかけられてお酌をしたりとひたすら走り回っていた
俺なんてまだついでもらってないのに
モヤモヤとした感情を抑える為にお酒を飲むがおさまる気がしない
「こっちに来てほしい」と言えばいいだろう
とフォイェンに言われるがそんなこと口が裂けても言いたくない。いや、言えないが正しいのかもしれない
ただ、ひたすら走り回る彼女を目で追っていればさらに気持ちを荒くさせることが起きた
「本当に凛ちゃんはいい子だし、可愛いなあ、良かったら今度ご飯でも行こうよ」
おい、何どさくさに紛れてデートに誘ってやがるんだ
そしてその頭を撫でている手をどけろ
なんて答えるのか聞き耳を立てていれば
『機会があればぜひ!』
だなんて笑顔で言うもんだから流石に黙っていられない
「おい、」
『あ、カリム中隊長〜』
ヘラヘラした顔で名前を呼ばれた瞬間、「可愛いな」と思った。悔しいが。
彼女の前にいた隊員は俺の顔が余程怖かったのかその席から立ち去って行った
『どうしたんですか〜?』
相変わらずヘラヘラしている彼女
「お前、中隊長である俺を差し置いて他の隊のやつにお酌だなんていい度胸だな」
『あ!なんですか?ヤキモチですか?』
「っっ!!」
こいつ!!!!!!
言い返したいが否定ができない為悔しい。
もう、言えばしましたよー?
でも、先輩なのにしてなくてすみません、
だなんてシュンとした顔で言うのだから心の中では許してしまう
「お前、後で覚えとけよ」
思わずそう言うと『うわあ、フォイェン中隊長のとこに行きます』と言い、立ち去ろうとした為、手を引っ張った
「ダメだ、ここにいろ、上司命令だ」
『それはずるいですよー……』
そう言いながらも横に座る彼女
次何飲もうかなあと言い、新しいお酒を選んでいる彼女を横に飲むお酒
彼女がいるから美味しく感じるのはこいつには秘密だ
そして、その歓迎会は夜更けまで続くのであった