青と赤を操りし者

「凛あと5分で食べて俺の部屋の前に来い。」

それを言われたのはお昼ご飯を食べ始めたばかりの時間の出来事
ただのカリム中隊長からのお願いであれば多少過ぎてもと思ったが「他の隊の奴がくる」と言われれば話は別だ
何でもっと早く言ってくれないんだ!と思いながらご飯をかけこんだ
猛スピードで食べれば猛スピードで待ち合わせ場所へと向かった

「お、早かったな」

『カリム中隊長が急げと言ったんでしょう!』

「ああ、それはいいが今から言うことをしっかり聞け」

それはいいってなんだ!
少しイライラしながらも彼の言葉に耳を傾けた

「第8の新人の奴、しっかり見張っておけ」

『え』

カリムの突然の言葉に戸惑った

「前に焔ビトの話をしただろう?」

『それは分かっています。ただ何故第8の新人にピンポイントに……』

「今回の合同訓練は第8の提案だからだ」

『っ!』

そこで確信をした。
第8部隊は何か確信をついていると……
間もなくすれば他の部隊の新人の姿が見えた

「てめぇらが研修の新人か」

『カリム中隊長!口が悪いですよ!!』

そう言えばムスッとした表情になり、「ついてこい」と言い、歩き始めた

『すみません、いきなり失礼な態度を……』

そう言えば、訓練で見かけたポニーテールの彼女がいえいえと焦っていた

「おー凛久しぶりだな」

『アーサー、久しぶり』

前に話した騎士王と名乗っていた彼が私を見つけると笑顔で挨拶を交わしてきた

『えっと、前はありがとうね、』

隣にいたもう1人の新人の彼に挨拶をすればニコリと微笑んで挨拶をした

「ヒーローですから!名前は森羅 日下部と言います!」

『森羅くんね、同じ新人だし仲良くしようね!』

そうこうしているうちに大聖堂へと辿り着いた

「第8から参りました!第1等消防官 茉希 尾瀬です!」

ビシッと敬礼ポーズで挨拶する姿を見てフォイェンは

「聖堂で軍服ですか」と呟いた

「来客だ。勘弁してやれ」という烈火の言葉は最もだ。

それぞれの隊に規律や理念があるのだから仕方ない部分もあるが

「着帽時であってもここは大聖堂だ。申し訳ないが挨拶は敬礼ではなく合掌でお願いして頂きたい」とバーンズ大隊長の言葉に急いで合掌のポーズで再び挨拶をする第8の彼女
私は本当にここにいていいのか?と思いながらぼんやりと立っていれば先程話した第8の新人の彼がとんでもない事を口にしたのだ

Ichirinsou