青と赤を操りし者

最後は大隊長と第8の新人2人での勝負になった。
だが決着はすぐにつき、大隊長の圧勝だ。もちろんのことではあったが2人とも炎の意志が強いことも事実であった

その後は解散となり、それぞれの目的へと別れた

「なあなあ!凛、第1の場所とか案内してくれよ!」

『もちろん!』

「どうせお前迷うだろうからついて行ってやる」

『は?』

振り返ればカリム中隊長がいた

『迷いませんよ!!』

そう言ってもさっさと行くぞ。とだけ言い、歩き始めた

『ごめんね、あの人も一緒でも大丈夫?』

「あ、ああ!構わない!ただ中隊長なのにそんないいのか?」

『私にもあの人が何を考えているか分からないし、聞けば怖いから聞けないの』

そう言えば、どんな上司なんだと心配された
本当、酷い上司としか言いようがない。もちろん優しさもある。でも、怖さがかなり勝っている。

じとっと後ろから睨めばこちらに振り返り、思い切りデコピンをくらわされた

い、いたい!!!

満足したのかまた歩き出すカリムに続き、ジーンと痛むおでこをおさえながら再び足を進めた

「だ、大丈夫か?おでこ赤くなってるぞ」

そう言いながらおでこを触り、心配してくれるアーサー
そして、それを睨むように見つめるカリム

『な、、なんとか……』

この状況なんなんだと思いながらしどろもどろに答えた

その後は結局カリムがほとんど案内してくれ、私ほただアーサーと話しているだけという感じになった

「付き合わせて悪かったな」

カリム中隊長にもお礼言っといてくれ

『うーうん、何も出来なくてごめんね、ちゃんと伝えておくね』

それだけ言い、部屋の前で別れ、自室に入れば何故かそこにはカリム中隊長の姿が

『え、なんで居るんですか』

思わず出た言葉

いや、本当に何でいるんだ。
頭の中は疑問でいっぱいだ

「前にあまり他の男と親しくするな」と言ったはずだ。

ただそう呟くカリム

『な、何でそんなことを……?!』

言いかけた途中で思い切り腕を引っ張られ、抱きしめられた

突然のことに頭が追いつかない

『あ、あのカリム中隊長……!』

「俺は………」

お前のことが気になって仕方ないんだ。

Ichirinsou