※『Log:捌』収録済みの山鳥毛掌編『野生の山鳥の執着は強いらしい』の前日譚的お話です。
※同じく『Log:捌』収録済みの三日月宗近掌編『代わりに痕を付けるくらいならへし折って欲しかった』に連なる続き物なお話です。
※一応、単体でも読めなくもないです。
※以上を踏まえた上で、どうぞ。
ならぬ、と思った。
切っ掛けなど、ほんの些細な事に過ぎぬが、確かにそう、強く思ってしまったのが、事を起こしてしまった始まりであった。
昨年の長月も半ばを過ぎた下旬に差し掛かろうとしていた時の折だった。
秋の彼岸の時節に引き寄せられたか。俺達の大事な主を
清き魂は、さぞかし美味そうに見えた事だろうよ。穢れ無き魂であったからこそ、弱り果てていた機会に付け込むが如く狙ったのだと思われるが。審神者に成るべくして成った者の魂へは、容易に手を出す事も出来まい。何せ、無意識下でも己の魂を守らんとして結界という膜で核を覆い包んでいるのだから。その上、我等百をも超える付喪の神々達の加護が掛けられているのだ。おいそれと手を出す事は叶うまい。
なれど、奴は手を出してきた。曲がりなりにも行逢神なぞという物の怪に成り果ててしまったが故に。此岸と彼岸とが近付き、境界線が曖昧となる、彼岸の時節を好機と見たのか。刀の付喪に守られる人の子の魂に手を出したのだ。生半可な覚悟で手を出して良い代物ではない。故に、その分、手痛過ぎるしっぺ返しを食らったであろう。
主は良くも悪くも縁を引き寄せがちであるが、殊更その事を理解していて、守りを堅めている。だからこそ、我等が居るのだ。
けれど、一度有る事は二度・三度有るというのは、儘有る事だと古来より
だから、俺は――なれば、事が起こる前に隠してしまえば良いと思い至ったのだ。一度でも隠してしまえば、俺の神域に囲われた縁で主の魂の守りはより一層堅固なものとなろう。容易に此方側へ手出しなど出来ようものか。ただでさえ、此方は人が造りし鋼より生み出た刀剣の付喪なるものぞ。鋭く冴え渡りし刃に触れようものなら、忽ち触れた先より斬り裂いてくれよう。端くれと言えども神は神。その神の守りし宝物に許可無く手を出せば、怒りを買うは当然も然り。二度目の機会などくれてやるものか。
ただ、一つだけ誤算があった。何を思ったのやら、主は俺が守ろうとして神隠ししようとした際に、一度、俺を拒絶したのだ。恐らく、行逢神に魂への干渉を受けた事による防御本能が働いての事だとは思うが……無意識下での事とは言え、此れは些か堪えた。何せ、守ろうとして働きかけた力を跳ね除けられたのだから。拒絶反応は、飽く迄も反射的な反応だった為か、その後、もう一度試してみるとすんなりと受け入れてくれたが……。一度だけだとしても、拒絶された事はそれなりにショックであった。
おまけに、主は、行逢神に囚われかけた時に受けた事を、俺が神隠ししようとしたものと勘違いしていたのだ。実際、俺は、主が行逢神からの干渉を受けた後日に、一時的ではあるものの、己の神域へと招き、隠した。其れは事実故に嘘も隠しもしないが、事を間違われたままであるのは誠に遺憾の意であった。
故に、
「……主は、ほんにかわゆくてならんが……其れ故に、引く手数多が過ぎて、時折心配になる…………」
「どうした、藪から棒に。我等が主がまっこと可愛らしいのは今に始まった事でもなかろうよ? 早くも酔いが回っちまったかい? まぁ、主について語りたいなら、酒の席だ。無礼講という事で、遠慮せず何でもぶち撒けると良いさ。酒の肴代わりに聞いてやるとしよう」
偶々、隣の席を陣取っていた鶴丸国永が世話を焼いて話を聞いてくれると言うので、俺は素直に口を割った。
「そうか……。では、一つ言いたい事があるのだがな……」
「うんうん」
「あの変に鈍いところのある主は、うっかり寝ている隙を狙われて行逢神に連れ去られかけた事を、俺が神隠ししたと思っておるようなのだ……。其れが、誠に遺憾でならなくてだな…………先日、と言っては正しくはないか……。去る年の年末の頃であったか、このまま勘違いされたままではいかんと思って、本当に神隠ししたのだが、何も言うて来ななんだ。行逢神から魂への干渉を受けての反動とでも言うのか……本能的に危機を察知しての事なのだろうが、その折に、一度、俺は拒絶されてしまってな……。まぁ、飽く迄も敵性対象へのみ発動する反応が誤作動を起こしての事だったようで、その後受け入れてはもらえたが…………。未だ何も言うては来ななんだよ。俺は、其れが今一つ腑に落ちんままでなぁ……。はてさて、どうしたものやら…………」
「――は?」
「実は、此処だけの話なのだが……その時の事は、主自身もどうやら自覚しておるようでな。俺が主の夢へと繋いで夢渡りしたとの認識で居るようなのだが……まぁ、主が不快に思わなんだったら、其れでも良いのだ。問題は、未だ行逢神に連れ去られかけた時の事を俺が引き起こした事と勘違いしている事だ。其れが問題なのだ……」
「ちょ……っ、ちょ〜っと待ってくれよ……。今、お前さん、何て言った……?? 神隠し? 行逢神だって? 一体何の事を言っているんだ??」
「だから言うておるだろうに……、」
「――三日月宗近よ、一旦その
酒の席でうっかり口を滑らせた俺は、仕方なく正座で以て事の顛末をその場に居た全員に話した。
この時、酒の席に集まっていたのは、主に酒好き連中の次郎太刀や日本号に始まり、大典太光世、鬼丸国綱、数珠丸恒次、一文字則宗、孫六兼元、へし切長谷部、鶴丸国永、大包平、山姥切長義、大般若長光、小烏丸、祢々切丸といった、俺も含めて計十五振りもの数であった。皆が皆揃って名剣名刀ばかりなのも何かの縁であろうか。
物凄い形相でこぞって詰め寄られた為に、俺は――去る長月の下旬に差し掛かる秋の彼岸の頃に、現世の何処ぞで憑けてきたと思しき行逢神なる物の怪が、人が一番無防備である就寝時を狙って、主の魂を彼岸の向こう側へ引き摺り込もうとした時の事を話し聞かせた。幸いにも、主の無意識による守りの強さで弾かれ手を引いたようだが、一度付け狙った清き魂へまたぞろ手を出す機会を窺わんとも限らん。故に、唾を付けておく
元々、此方は隠す気も無かった事であるだけに、素直に吐けば、集った面々は揃いも揃って深々とした溜め息を吐き出しながら頭を抱えた。
「全部が全部初耳なんだが…………っ」
「よもや、我等の与り知らぬところで主がそのような事になっていようとは思わなんだぞ」
「して……主は無事なのか?」
「無事だから、今も変わらず俺達の本丸を回しながら連隊戦に精を出しているんじゃないのか?」
「三日月宗近!! 貴様、主に断りも無しに手を出すとは……ッ! 無体を働いたも同然の事であるとの自覚は無いのか!?」
「有るから、こうして嘘偽り無く全てを話したのだ」
「古備前の、気持ちは分かるが一旦抑えよ」
上から順に、一文字則宗、小烏丸、大典太光世、鬼丸国綱と感想を口にする。次いで、怒り心頭に至るあまりに勢い余って胸倉を掴んで詰め寄ってきたのが大包平。その肩を掴んで落ち着けと促したのは、祢々切丸である。
三者三様といった具合の反応を寄越す面々が一度静まり返ったのを皮切りに、数珠丸恒次が代表するように口を開いた。
「三日月殿の言いたい事は、つまり……行逢神に目を付けられてしまったから、神隠しは、飽く迄もその魔の手から主の御身を、魂ごと守る為に成した事……という事で合っていますか?」
「左様……。でなければ、あれはまだか弱い……。特に、心を病んで
「成程……一応、ちゃんと筋は通っているね。だからと言って、“はい、そうですか”と納得は出来ない話だけれど」
「主人自身の口から“本丸に居る刀達相手ならば、隠されても満更ではない”と時折聞き及んではいたがねぇ……。こうも実際にやらかした事例を聞くと、只事じゃ済まない事が目に見えて分かるな。反面教師的な模範例として悪いが」
「そりゃあ、そうだろうともさ。何せ、本丸に居る刀等全員を漏れ無く敵に回すも同然の事と同義なやらかしだからな。初期刀殿にバレたら一堪りもない。そうでなくとも、この有り様だぞ? おっかないったらないよ……っ」
事の次第の訳を分かりやすく解説してくれた数珠丸恒次に礼を尽くすべく頷けば、山姥切長義から冷ややかな評価を頂く。無理もない事だ。皆に黙って俺一人が勝手に成してしまった事なのだから。
さもありなんな状況を俯瞰して客観的に事を観察していた孫六兼元から、己も聞いていない初耳な話を聞かされるとは思っていなかったが。主らしいと言えば主らしい事でもあった。まさか、其れを本当に成してしまう輩が現れようとは、本人自体、露にも思っていなかったであろうが。故に、孫六兼元の呟きに反応を示した大般若長光から辛口な評価を頂いた。
どうせ、近い内に話そうとは考えていた事だけに、このような形でバレてしまっては後が末恐ろしくてならんが、まぁ、成るようにしか成らんか。この際、開き直っておくとしよう。
「行逢神なんて邪悪そのものな気配、御神刀や霊刀の奴等ならすぐにでも気付きそうだが……何故、三日月宗近がやらかすまで何の手立ても行っていなかったんだ? ただの器物破損刀な俺達のような刀は兎も角としても、化け物斬りの長義辺りなら何か察する事ぐらい出来たんじゃないのか?」
「無茶言わないでくれないかな? 俺が斬ったのは、飽く迄も山姥というだけで、源氏の刀みたいに化け物斬り専門のように扱われたら困るのだけれど。普通に不本意だし。不可だよ、不可」
「源氏の子等もそうだが、我等も同様に少なからず良からぬ気配は察しておったが……。生憎、現世の事までは手が及ばなんだで。外敵より守るのが我の役割なれば、其れをこなせなんだとは……我も三日月と同罪よ」
「然り。なれど、一度は主自ら弾いたのだろう?」
祢々切丸より問われ、頷き返しつつ、真実を告げる。
「うむ。無意識によるものではあるがな。主は、ああ見えて意外と守りは堅い。……が、主の生気そのものが弱まっている今は、綻びが生まれる。其処を狙われたものと思われる。そして、うっかり俺もその範疇に入れられてしまい、一度だけ跳ね除けられてしまった。いやはや、反射的な拒絶反応だっただけに、あれは中々に堪えたぞ。些か話は変わるが……姉君の方は、主程の傾向は見られなんだが、どうにも……奇しくも、審神者として物の心を励起する力を開花させて以降、主の持ち得る霊感や引き寄せる力が増しているようだ。元は、主の御母堂殿からの血筋のようだが……良くも悪くも、主は幼き頃より何かしら視えやすい
「という事は……今回のその行逢神の件も、偶々主が弱っちゃってたのも相俟って、更には運悪く波長も合っちゃったが故に起こっちゃった出来事……って事かい?」
「恐らく……としか言い様がないのがアレだが、俺は主自身ではないのでな。臆測で物を語る事を許せよ」
「かぁーッ! マジかよ……。何っつーケッタイな話持ち出してきてんだよ、爺さんの野郎。飛んだ酒の肴になっちまったじゃねーか……っ」
「んな事言うとる場合か……ッ!」
「イテッ!? 俺に八つ当たりすんなよ、へし切!」
「長谷部だッ!! 主以外がその名で呼ぶ事は断じて許さん!!」
自分の出れる幕では無かった事に腹を立てたらしきへし切長谷部が、隣で酒を飲んでいた日本号の頭を拳骨で小突いた。此れに、当の槍は不満を露わにぶう垂れる。
そんな二振りの遣り取りに苦笑を漏らしつつ眺めていたらば、先程誰よりも真っ先に怒りの矛先を向けてきた大包平が地を這うような声音で口を利いた。
「……今の話、主自身には話したのか……?」
「いや……まだだ。お前達へ話したのが初めてだ。近い内に、初期刀である加州を通して話すつもりではあったのだが……如何せん、不本意ながらも酒に飲まれて口を滑らせてしもうたばかりに、このような形で話す事になってしまった。皆、等しく主の事を思うておるのは理解している……故に、黙って一人で成した事に対し、許しを請おうとは思ってはおらなんだ。お叱りだろうと咎めだろうと、果てには罰であろうと何だろうと甘んじて受け入れる所存なり」
「ッ……! 貴様という奴は、どうして、いつもいつも、そう一人で何もかもを背負おうとするんだ……!!」
「はははは……っ。其れは、俺にではなく、主に言ってやってくれ。あの人の子は、己が如何にか弱い身なれど、その身を滅ぼさんと分かっていても尚、無茶をする聞かん坊だ。頑固なところは、誰に似たのやら……」
「話をすり替えるな!! 俺は今、貴様に怒っているんだっ!!」
「大包平……そう目くじらを立ててやるな。遣る瀬無い思いを抱えているのは、皆同じなんだ。気持ちは分かるが……堪えろ」
「ぐッ……!!」
宵も深き頃合いであるのを配慮してか、吼える大包平の肩を叩いて鎮めた鶴丸国永。此れに渋々怒りを収めた大包平は、元の席へと戻って固く握り締めた拳を畳へと叩き付けた。途端、卓の上に乗っていた、お猪口に並々と注がれていた酒が溢れて、卓の上を濡らす。其れを見咎めた孫六兼元が黙って布巾で拭って綺麗にした。
神隠しが何だと並べ立てはしたが、主に手を出されるまで何も出来なかったのは俺も同じである。歴史修正主義者共ではないにせよ、俺達が守らねばならぬ大事な人の子の命を危険に晒してしまったのだ。主の意思や守りが堅くなければ、そのままうっかり本人の意図せぬところで知らず知らずの内に痴れ者に神隠しされ、その身を身罷られていたかもしれない。其れを知った当初、ほんに末恐ろしくて敵わないと思った。神の位を持っていたとて、末端では手も足も出ない時がある。今回が其れに該当した。
上手い事気配を絶っていたのだろう。其れ故に、途中までは上手く事を運べていただけに、
恐らく、主は自身の身に起きた事を何らかの形で認知はしている。だが、その真相にまでは辿り着けていないだけ。妙なところで聡くもあるが、あれは、元来素で天然なところのある御仁だ。鈍い時は鈍いし、疎い時は疎い。故に、弱り果てていたところを許してしまった。未遂に済んだとは言え、許してしまったのだ。
嗚呼、悔しい。歯痒い。何事かが起きても対処出来るよう身構えていようとも、不意を突かれてしまえば、このような事態と相成ってしまうのだから。
延々と同じ時を繰り返し止まっていた時の波が動き始め、変容を受け入れたにも関わらず、この
「其れで……僕達に語り聞かせた後、恐れ多くも天下五剣殿はどうするんだい?」
「そうさなぁ…………。精々、初期刀殿や其れに連なる初日組の刀等のお説教を甘んじて受けるとするつもりだ」
「本当に其れだけか? またぞろ下手な考えを起こして、何処ぞに逃亡する気ではないよなぁ? そんな事をしては、今度こそあの
「はははっ……よもや、御主に心配されようとはな。この本丸も、実に大きくなったものよ……。其れこそ、俺一人が欠けたところで揺らぐ程ではないくらいには、まこと、大きく強くなったものだ。天晴、と賛称してやらねばなるまいよ。どれだけ
先んじて言い含めるように一文字則宗によって釘を刺されるも、我等の愛し子を危険に晒してしまった事実が無くなる訳ではない。更なる自責の念に
「修行を経て、嘗ての力を取り戻し強さを得たにも関わらず、この体たらくでは……あの子に顔向けすら出来なんだや。全ては、主が彼岸へと
「頼むから、大侵寇の時のような二の舞という轍を踏んでくれるなよ、三日月宗近」
「はっはっはっ……やれ、耳が痛いな。こうも若造達に言い寄られてしまっては敵わんよ。相分かった……言われた通り、爺は大人しくしているさ。流石に、大侵寇の時のような大掛かりな真似は骨が折れる故、二度やろうなどとは思わんよ」
「その言葉……信じて良いんだな?」
「どのように取ってもらっても構わんよ。一度やらかした過去がある故に、疑いを持たれるのは必然の事であるしな」
山姥切長義にまで立て続けに念を押すかのような確認を取られて、思わず苦笑を浮かべた。どうにも、大侵寇の折の事がトラウマとなっておるのか、皆敏感になってしまっているようで申し訳なく思う。
そんなこんな思っていると、あわや神隠しなるかという話をした時以外表情を変えなかったあの陰気な大典太光世が、
「好々爺なだけかと見せかけておいて、あんたは意外と手の込んだ真似を仕出かすからな……。信用が無くともしょうがないだろうさ。諦めて俺達からの羽交い締めでも受けておくんだな」
「あなや……っ。まさか、大典太光世からそのような事を言われようとは思わなんだや」
「何なら、私から四の字固めでも致しましょうか?」
「この爺さんには、寝技の方がよくよく効くんじゃないか?」
「其れもそうだな。よし来た。身内と縁あるモンで極めたプロレス技をとくとご覧に入れてやろう」
「おい。其れ、遠回しに俺の事匂わせてないか?」
「関の坊主は黙っとれ」
「チッ……これ見よがしにブイブイ言わせる隠居爺の癖に」
「聞こえてるぞ?」
「聞こえるように言ったんだよ」
「おっ? ゴング鳴りそうか? カウント取る役が必要なら、俺が買って出てやろうか! 驚きの結果を目に見せてやるぞ!!」
「平安刀同士仲良く審判宜しく頼んだよ〜ん!」
「何だ何だ、手始めに新刃いびりか? 勝負始めんなら、どっちが勝つか賭けるからちょびっとばかし待ってくれや」
「言っとくが、俺はもう新刃じゃないぞ……っ!?」
「本丸に顕現して日が浅い方であるという点では、どっこいどっこいだろう?」
「ほほ。そういえば、関生まれの浅葱目の子は一昨年の暮れ近くに顕現したのだったか?」
「なれば、我や他の者達に比べてヒヨッコなようなものだろうか」
「この場で一番顕現順も年代も若いしね〜!」
「
「まぁ、事実だし、否定はしないかな」
「おい、その辺で止めてやれ……泣くぞ彼奴」
「残念ながら、もう泣いてるよ!!!! ド畜生ッッッ!!!!」
「うははははっ!! 愉快極まりないなぁ!!」
「あ〜あっ、泣かしちゃった。可哀想に……。一文字のご隠居、後で新選組の奴等に
天下五剣仲間に続いて平安刀よしみの者達が名を挙げ、俺に寝技を掛けるか否か云々を話し合い始める他所で、この場で一番若手の刀である孫六兼元を手玉に取って
その内、酒も入っていた所為か、俺への咎めは有耶無耶となり。俺の代わりに(というよりはウォーミングアップの
そうこう夜分遅い時分にも関わらず賑々しく騒ぎ立てていたのを聞き付けてか、鬼の形相をした歌仙兼定と燭台切光忠に加えて、主のお目付け役たる初期刀殿と初鍛刀殿に初泥刀殿までやって来て。「今、何時だと思っているんだい!! 仕置きが必要な子は
結果、宴会はお開きとなり、それぞれの部屋へと戻る事になった。
一応、述べておくと……一文字則宗の代わりに歌仙兼定と燭台切光忠より仕置きを食らい、頭蓋骨と背骨と顎が粉砕骨折するかと思ったとだけ此処に告白しておこう。
※尚、歌仙兼定からは“ジャーマン・スープレックス”を食らって伸びているところに、燭台切光忠から追加の制裁として“キャラメル・クラッチ”を食らったのであった。
※ちなみに、余談だが、その後、一文字則宗は加州清光から逆エビ固めと三角絞めというコンボ技を食らって伸び、一文字部屋へと強制送還させられていたり。
公開日:2025.01.09
加筆修正日:2026.02.23