時系列:本編第01話、夜のお話です。
鏡「……どうせ、届かないよね……」
介(ん? ――ああ、やっぱりまだ起きてたんだな。明かりがちらちらすると思ったら、鏡くんだったのか……)うとうと
悠里「気は済んだか?」
鏡「ごめん、明かりで寝れなかった?」
悠里「いや別に? いつも寝たけりゃ気にせず寝てるだろ。お前のほうが寝れないんじゃねえの?」
介(悠里も心配だったんだな……あんまり聞くのも野暮か。先に寝ておこう……)
鏡「あはは……まあ、そんなとこかな。ねえ、悠里。この世界に来た時、悠里はどうやって魔術を知ったの?」
悠里「介だよ。スマホを活用して人を探してたらしいけど、途中で今日みたいな獣に襲われかけててな」
鏡「って、もしかして、介さん一人で?」
介(……なんかおれの話になってる……聞き耳立てるつもりなくても聞こえるなあ……)
悠里「そ。で、その時の獣の吠え声で、丁度こっちに飛ばされたばっかりの俺が起きた。助太刀に入ったつもりが、逆に助けられたってわけだ」
介(あー、もう二か月ぐらい前になるんだな……)
鏡「介さんって、前に出て戦えるような経験なさそうなんだけど……」
悠里「見たまんまのもやしだな」
介(やかましいもやしで悪かったな)
悠里「俺らみたいに
介(――そういえばあの時のGPS……悠里のポイントを示していたみたいだったな……噂に聞く誤作動だろうけど、まるっきり違う相手を示すなんて。お蔭で彼を保護できたし、よかったけど……)
鏡「知ってる人がこの世界に来たら、GPSでわかるの!?」
悠里「おう。メールが届いた瞬間位置情報が一緒に表示されて、そこからGPS使え――どうした?」
介(ああ、そこ説明し忘れてたな……悠里よく
悠里「気になるんなら今のうちに送るだけ送っとけ」
鏡「……そう、だね。なんだか皮肉だよね。メールが来ないほうがいいってわかってるのに、メールを送らないといけないなんて」
介(……送っても帰ってこないメールに安心できるうちが……いいこともあるよ)苦い顔
鏡「何?」
悠里「いや? お前彼女でもできたの?」
鏡「え――はあああああああああ!?」
介(!?)がっつり目が覚めた
鏡「そ、そんなわけないよ何言ってるの!?」
鏡「
悠里「へーえ、女を家に泊めたのか? しかも御影って名前か、前に
介(……砂糖か。よくいじられる子だな。悠里がよく
鏡「そ、そりゃうちによく遊びに来てたし……引っ越してった後は会えなかったけど……」
悠里「で、再会ついでにいきなり泊めたと」
鏡「変な意味じゃないよ!! 女の子一人だけ家にいるなんて危ないでしょ!!」
悠里「へー、ふーん、ほー。ゴチソウサマ」
鏡「ちが……! 悠里!!」
介(悠里も気遣ってはいるみたいだけど、少し張りつめた感覚が落ち着いてる……これなら、精神的にゆとりができるかもしれないな。それにしても夜中に
鏡「もういい……おやすみ」
介(あ。やっと寝てくれるんだね)ほっ
悠里「おやすみ。まあメールは送るだけ送ってみろ、送信エラーなら気分まだ違うだろ」
鏡「……そう、だね」もぞもぞ
介(――寝たみたいだな……待った。おれのほうが目
眠気は十分後にやってきたので朝五時頃から規則正しく目を覚ました介でした。
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