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世界観:歴史 人種 |場所:現世の国々 冥界 Yarrow 天界|魔術|その他 ▽屍拾い
昔、優れた女吟遊詩人を輩出する一族があった
彼女らは歌や楽器の技術だけでなく、感情を汲み取り、表現することに長けていた
彼女たちは各地を歩き回り、様々な者たちの話を聞き、それを歌にする。実在の物語を、豊かに鮮やかに歌い上げる――彼女ら一族は王族から呼び出しがかかるほどの実力を持っていた
時は移り、戦に争い、血を血で洗う時代がやってきた。彼女たちの歌も、自ずと武勇伝や悲恋に内容が偏っていく
酒場で、軍の基地で、間もなく王や軍師たちの宴の場でも歌を要求されるようになる
彼女たちは期待に応える為、ひたすら歌い続けた
……やがて暗い時代は明けた
彼女たちにそのつもりはなかったが、一族の活躍は他の吟遊詩人たちの活躍を奪った
平和な時代が訪れると、彼らは揃って一族を糾弾した
「人の不幸で蜜を吸う非道な奴らだ!」
「下手に泳がせてみろ! 肉をしゃぶられて骨の髄までかじられるぞ!」
「奴らは暗い噂を嗅ぎ回っては飯の種にしているんだ!」
そうして沸いた悪い噂に尾鰭がつき、彼女たちは表舞台から降りざるを得なくなったという
噂の一つから、吟遊詩人たちは一族をこう呼んで見送った
屍拾い――
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