花のゆくえ

 警戒区域――死んだ街に添えられた花束。誰が手向けたのかもわからないそれは、みょうじなまえが抱えていた花束によく似ていた。
 花と同級生をめぐる、初秋の話。

1花ありて、君
2雨霞の声
3月も星もなく
4白墨に踊る
5たゆたう銀木犀
6朝露かわくまで
7ささめきあえば片隅
8夜らにほどいて
9うすらひの熱
10花のゆくえ