【桜企画】

花見に願望を詰め込んだ企画。

・話の後半は分岐。
・名前変換ないのもある。
・ウインディ以外の手持ちは、お好みのポケモンをご想像ください。


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最近見つけた桜の名所がある。人里離れた山に少しだけ入ると、青い芝生が眩しい原っぱに立派な桜の木が一本。大きく広がり空を覆う桜は、枝にこれでもかというほど花をつけて1本だけでも圧巻だ。

子ども達の良い遊び場も、こんな朝早くじゃ誰もいない貸切状態。屋台が並ぶ賑やかな場所でのお花見ももちろん好きだけど、こんな静かな場所で自然を満喫するっていうのもすごく贅沢で最高のお花見だ。

ここならポケモン達も遊び回れると思ってボールから出てきてもらうと、キョロキョロと辺りを見回す仔や既にはしゃぎ回る仔と相変わらず個性的だ。


「自由に遊んでいいよ。けど桜の花を散らせたり、野生のポケモンを怒らせたりするのはマナー違反だよ!」


ポケモン同士でじゃれつく微笑ましい光景を桜の木の下に座りのんびりと眺めていると、思わず ふぁ、とあくびが出る。ぽかぽかの春の陽気と時たまそよぐ優しい風。寝不足でなくとも眠りへと誘われる条件がここまで揃うと抗えないだろう。そんな私に気付いてか、じゃれ合いから抜けてきたウインディが背後に回り、こちらにお腹を向けて横たわった。これはよくしてくれる「寄っ掛かって寝なよ!」の合図だ。


「ガウ」

「え、いいの?みんなまだ遊んでるよ?」


大丈夫!とばかりにしっぽを振ってくれたので、お言葉に甘えてウインディに上体を預けて寝る姿勢になってみる。


「ん〜〜〜相変わらずのもふもふ!最高!ありがとうウインディ!!」

「ガウ!」


眠くなる条件にもふもふであったかいウインディが加わったことでもう完全に眠るしかなかった。

天気良し、風はそよいで気温最適。桜は満開、貸切の原っぱで頼れるポケモン達と一緒。


「あー・・・この世の天国〜・・・」


そう呟いたところで私の意識は途切れた。









どれくらいそうしていたんだろう。目を覚ますとーーー



すぐ隣で誰かが眠っていた/レッド


もう1匹ウインディがいた/グリーン


マントがかけられていた/ワタル


頬にヒヤリとした感触/ダイゴ


美味しそうな匂いがした/ズミ


身体が動かない/マツバ


誰かが顔を覗き込んでいる/キトリオ