柱合会議


 
柚充は産屋敷の庭木の陰に隠れていた。
炭治郎が隊律違反で引き立てられたから心配になってここまで来てしまった。


炭治郎が目を覚ました様で柱達が何やら話始めたようだ。

ーーあれ?実弥様と伊黒様が居ない、、

空を眺めていた時透の視線が柚充を向いた。
"アンタなにやってんの?
 呼ばれてもいないのに来ていいところじゃ無いよね?"

ーー……私が浅はかでした。
  見つからない訳ないですよね、、
  ごめんなさい、ごめんなさい。

「そんなことより冨岡はどうするんだ。
 拘束もしてない様におれは頭痛がしてくるのだが…」
ーー伊黒様なんで上に居るの!!私、丸見えじゃない!!
  もうなんか色々恥ずかしい!


「おいおい、なんだか面白い事になってるな?
 鬼を連れたバカ隊員ってのはそいつか?
 いったい全体どういうつもりだ!?」

柚充は驚いた。実弥が禰󠄀豆子の箱を持って現れたから。
隠が止める声なんて耳に入っていない。
空気が凍りつくような気がした。

「鬼が何だって坊主。
 鬼殺隊として人を守るために戦える?
 そんなことはな、ありえねぇんだよ、バカが!?」

実弥は刀を抜くと、禰󠄀豆子の入った箱に刃を突き刺した。

ーーっ!禰󠄀豆子ちゃん!!

「俺の妹を傷つける奴は、
 柱だろうが何だろうが許さない!!」
炭治郎が立ち上がり実弥を睨みつける。
「そうか良かったな」
刀を引き抜くと禰󠄀豆子の血が刀を伝っている。

炭治郎が言葉にならず叫び声をあげた。

その声がとても苦しげで思わず隠れていた事も忘れて声を上げて立ち上がってしまった。

「やめて!実弥様っ!!」
「やめろ!もうすぐお館様がいらっしゃるぞ!」
炭治郎が実弥に向かって飛び上がり頭突きをくらわせた。

実弥が顔を上げた瞬間、柚充は目があった。
ーー思いっきり怒ってらっしゃる!!
  わ、わたしも本当は声をかけるつもりはなくてデスネ
  ……こんなことになるとは…あああ。。
開いた口が閉まらない。

時透は"せっかくバラさないであげてたのに"という視線を柚充に向けため息をついた。



「「お館様のおなりです」」

もう逃げられないので、柱達の後ろで膝をついて頭を下げた。
こうなってしまえば、成り行きを見守るしかなかった。


お館様は炭治郎、禰󠄀豆子のことを知っていて、皆にも認めてほしい事、そして炭治郎の育手という鱗滝の手紙の話。炭治郎が鬼舞辻と会っている事、禰󠄀豆子の存在の重要さをどこまでも優しい声で柱達に話した。

しかし、それに納得できなかった実弥が動く。
「お館様!承知できない!!
 証明しますよ鬼というものの醜さを!!」
実弥は、自らの腕を切り血を流した。

「っ!!」
呼ばれていない柚充は口を挟んではいけない。口に両手を当てて実弥に言いたい事も、炭治郎や禰󠄀豆子にかけたい言葉も全て抑え込む。

悲しみが込み上げて視界がぼやけた。
 




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