蝶屋敷
蝶屋敷に滞在することになった。
隊士たちの怪我の治療も行っている蝶屋敷は立て込んでいる事が多く、いままで預けられる事はなかった。
蝶屋敷には柚充と歳の近い子達もいるらしい。
「機嫌がいいな。」
うーんと考えるような仕草をした後柚充が言う
「遊びに行くわけじゃないけど、なんか楽しみです」
「稽古はつけてもらえよ」
おまえの立場は鬼殺隊の見習いだからなと念を押される。
「分かってます。
実弥様も任務気をつけて行ってきてください」
ーーーーーー
「こんにちは、風柱に言われてまいりました!
柚充です。こんにちわー」
門で声をあげてみるが中から誰かが出てくる気配はない。うーむ。人の気配はする。どうしたものか、、
「入っちゃえ」
人の気配を辿ってすすむ。
蝶が舞う。夢の中へ行くような不思議な感覚。導かれるその先はどこ……?
「どなたですか!」
振り向くと髪をふたつに結った気の強そうな女の子だった。
「……っ!
さねっ……風柱に言われてまいりました柚充です」
「ああ。あなたが。
先刻怪我人が運ばれて、相手できる者が…
そちらで少し、、」
「私に手伝えることありますか?」
「え?猫の手も借りくらいですが…お客さまに…」
「私、鬼殺隊見習いなので
手当ての仕方教えてください!」
少々躊躇う様子を見せたが、分かりましたと奥へ通してくれた。彼女は歩きながらアオイと名乗りその後テキパキと怪我の処置を見せながら教える。
柚充は処置の方法をあっという間に覚え、軽症者を中心にさばき猫の手以上に役に立った。
落ち着きを取り戻し、気づけば日が傾きはじめていた。
「あらあら、柚充ちゃんに手伝わせていましたか」
「ーーしのぶ様!
柚充さん覚えるのも早くてすごく助かりました」
「アオイさんがわかりやすく教えてくださったので。
それに私がみたのは怪我の軽い人だけでしたから」
「でも、慣れない事は疲れたでしょう?
お茶にしましょうか。」
ーーーーーー
「今日はごめんなさいね。
不死川さんから話は聞いていたんですけど」
「いいえ。手当てのやり方を学べてよかったです」
「今日はゆっくりして明日一緒に訓練しましょうか。
会わせたい子もいることですし」
その夜、昼間アオイから教えてもらった怪我の処置法を書き留めていると柔らかい風が吹いた気がした。
縁側に出てみると庭の端に人影が。
月明かりに照らされて蝶をまとうその姿はとても幻想的で目を奪われた。
「…あの」
柚充が声をかけるとその子はこちらを見て、あっという間ににいなくなってしまった。
不思議な気持ちを抱えて部屋に戻り眠りにつく
明日はどんな訓練をするのだろう。
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