今日も継子に、、


「あいつー!どこに行きやがった!!」
不死川実弥は今日もご立腹である
それもその筈。継子である柚充が稽古をすっぽかして消えているからである。
継子となって半年過ぎた頃までは実弥の言いつけを守り、呼吸の常中や、型の鍛錬に励んでいた。しかしその後は段々と消える事が増えていった。

任務で家を開ける時だけでなく他の柱に訓練のため預けた事もある為、柚充は他の柱達にもすごく懐いていた。
継子になっても、柱達の鍛錬は行われていたが、基本実弥が行う事にはなっている。



しかしどこにも柚充が居ない


今日も継子に逃げられました。



ーーーーーーー

噂の柚充は地面に伏せていた。
決して転んだわけではない。
目の前には白い蛇。

「…鏑丸ー。今日も白いねー」
へへへーと笑うその後ろから伊黒が声をかける 
「おまえ、不死川は今日、非番なのではないか?」
稽古は屋敷にいる不死川がするはずの日である。
「今日は伊黒様にお願いしようと思ってきました」
「基本的には不死川だろう…?」
「今日は伊黒様が良いです。
 あのクネクネ攻略したいんですよ…」
そう言って頬を膨らませるものだからどうしたらいいか悩んでしまう。蜜璃のお気に入りである為、無下に扱うわけにもいかない。しかしこの事で不死川に絡まれるのも遠慮したい。

「よう。柚充。今日も逃げてきたのか?
 不死川の機嫌が派手に悪くなってたぜ」

「天元様今日も派手派手ですねー」
派手の言葉に「よくわかってるじゃねーか」とポンポンと頭を撫でる。柚充がちょくちょく実弥の元から逃げ回っているとそれなりに噂になっている。

へへへと笑っていた柚充だったが、突如空気が変わる。
「……そろそろ逃げないと。
 このままだと見つかりそうなので
 天元様、伊黒様、鏑丸またねです」

言うなり走り出した柚充の背中に天元は手を振る。伊黒は小さく「末恐ろしい子だ」と呟いた

風を読み、風のように掴めない。
きっとあの子が不死川を選んだのも必然だったのだろう。

お館様は言った「心のままに」と、、

不死川の苦労は計り知れないが。



夕方に発見された柚充は冨岡が刀の手入れをしている近くで丸くなって寝ていた。
実弥を一目見て何事もなかったように刀の手入れを続ける冨岡にカチンときた実弥は寝ている柚充の首根っこを掴んで回収したのだった。
 




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