煉獄


柚充はひたすら山道を降って走っていた。
時々涙で目の前が霞む。
ーー母は苦しまずに逝けただろうか。
  もっともっと話したい事はあったのに、、

それでも足を動かし続けなければ、それこそ母に叱られてしまう気がした。

…ボロッ、、

その時、足が着いた地面が崩れた
体制を崩し、そのまま転がり木に頭を打ってしまった。

「……っ!」

ーー頭がクラクラする。それに足首が痛い

見ると靴の足首のところに枝が刺さっていた。思わず顔が歪む。でも、このままでは走れない。
息を止めて一気に枝を抜いた。痛みが体を突き抜ける。目尻に涙がたまったが、袖口で拭うとすぐに腰のポーチから包帯をだし足首にキツく巻きつけた。

ーー走るんだ!

線路までどれだけあるか分からない。
胸騒ぎがして仕方がない。
走りつつ呼吸で足の回復をはかりつづけた



ーーーーーー


あたりはすっかり暗くなってしまった。
足の感覚はもうほとんどない。やはり走りながらでは呼吸が整わず回復はほとんど出来なかった。だから文字通り足を引きずってここまで来た。
柚充はポーチから竹筒を取り出し飲み干す。
目的地はあと僅かだと自分に言い聞かせる。

ーー動け。私の足!


その時、ドオン!!と闇夜に響く嫌な音がした。少し遅れて感じたことの無いような濃い鬼の気配が風に乗って柚充の元にも届いた。

ーー母様が、言った上弦の鬼?!
  間に合わなかった、、?来てしまったの?。

柚充は太腿を叩いて再び走り出す。
戦いの激しさを物語るが如く、炎が上がる
戦っているのが煉獄杏寿郎である事を知った瞬間だった。



ーーーーーー

柚充が煉獄の姿を捉えた時、煉獄は左目は潰れ、肋骨は砕け、内臓を傷め、満身創痍の状態だった。しかし彼の心は折れてなどいない。


「俺は俺の責務を全うする!
 ここにいる者は誰も死なせない!!」


「全集中 炎の呼吸 奥義!玖ノ型・煉獄!!」

炎を螺旋状に纏い煉獄は上弦の鬼猗窩座へと向かって行く。猗窩座の破壊殺・滅式がぶつかり合う。
 




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