任務復活2


ーーこんな戦略の"せ"の字もない任務は初めてだ!
  それもこれも伊之助のせいだ!!
  終わったらお館様に抗議する!


  今後伊之助との2人任務は断固拒否致します!!と。


川に落ちた炎玉は少し勢いが弱まった様に見えた。川の水が蒸発しモワモワと水蒸気が上がっている。
2人はというと木の上に一時避難していた。伊之助は走り続けようとしたが柚充に怒鳴られ従っていた。


「で、アレどうするつもりなの?」
「鬼を叩っ斬るに決まってんだろ」
「どうやって?」
「刀だろ。……さてはお前馬鹿だなぁ」
「ば、馬鹿って何よ!!」



「考えても仕方ねーんだよ
 ってか、俺様らはもっと凄い炎を見たろ!
 それに比べたらあんなん焚き火だ」

ーー炎、、、煉獄さんだ。

「それに、みじん子!
 怪我が治ってんならちゃんと足を踏みしめろ!
 蜘蛛男と戦った時の方が強かったんじゃねーの。
 俺様はお前を倒すんだ!
 弱ええーお前に勝っても意味ねーんだよ!」

痛みを覚えた身体は無意識に傷を庇ってしまう。怪我を負った時だけでなく、治療にも苦しんだ柚充は自分で気付かぬうちに足を庇って、型の踏み込みが甘くなり、それに伴って威力まで落ちてしまっていたのだった。
それをまさか伊之助に指摘される事になるとは。

「ごめん。伊之助。うっかりしてた。
 焚き付ける風じゃダメだもんね。
 今度はちゃんと吹き消してやるから」

「あと、忘れんじゃねーぞ!
 その羽織、ギョロギョロ目ん玉が守ってんだろ」

怖いもんねーじゃねーか!!



ーーそうだ。心を燃やせ。



木の上から2人は飛び降りた。

水は関係なかったのか再び炎が燃え上がる。

「伍ノ型 木枯し颪!」
「漆ノ型 空間識覚!」

柚充は炎を吹き消す為に。
伊之助は炎を操る鬼を見つける為に。

炎は吹き消え、伊之助と柚充は走り出す
「猪突猛進!伊之助様のお通りだぁーー!
 伍ノ牙 狂い裂き!」
突進して来る伊之助を認識して、鬼は飛び上がった。しかし、伊之助の背後にすっぽり隠れていた柚充が飛び上がる

「弐ノ型 爪々・科戸風!」

鬼は柚充に斬られ、更に伊之助の刃に切り刻まれ霧散して消えていった。


ーーーーーー

伊之助と柚充はそれぞれ草の上に大の字になって転がっていた。ただなんとなく疲れた気がして、寝転びたくなっただけ。

「よし!計画通りだ!!」
「計画なんてなかったでしょ」
「斬れりゃいーんだよ」
思わず笑ってしまった。

空にはまだ星がきらきらと光っていた。
鬼さえ居なければ夜はこんなにも綺麗なのだ。

「胡麻子。お前に必ず勝つ…」
「ふふっ。望むところ」

そして、伊之助との任務は明けていった。
 




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