F6000hit御礼


6000hitありがとうございます。
リクエスト頂きました、雛鶴さん仲良し夢となります。
リクエスト夢ですので、名前変換なしでは「葉月ちゃん」となります

お楽しみ頂けると幸いです。

行ってらっしゃいませ。








「雛鶴さん料理もさることながら、魚捌くのもとってもうまいですよね!」
炊き出しの調理場に炊き上がったご飯が入った桶を抱えて炭治郎が顔を出した。火加減に絶対の自信とこだわりを持つ炭治郎は調理場ではなく、野外で炊飯をおこなっていたのだ。
調理場では串に刺して丸焼きするには大きな魚を雛鶴は手早く捌き切り身にしていく。
後はこれを焼けば今日も立派なお昼ご飯となる。
「昔は魚触るの自体得意では無かったのよ。
でもね、どうしてもできるようになりたい理由があって幼馴染に泣きついたの」
「へぇ。どんな子だったんですか?」

「それはね、、。


ーーーーーー


「雛鶴ちゃんせっかく料理は上手なのに、どうして魚だけは避けてるの?」
「どうしてって、、反対にどうして葉月ちゃんが魚を平気で触れるのか不思議で仕方ないわよ」
「別に噛まれる訳じゃないし、魚料理も美味しいじゃない」
「いやーっ!その何考えてるかよく分からない目をこっちに向けないで」
魚で人形劇でもするかの様に葉月は自分の言葉に合わせて魚を動かす。
「もうすぐ私たちも旦那決められる年ごろでしょう?
 もし、魚好きな人だったら大変よぉ?」
「そんな、、その時はできる子がやったら良いのよ」

嫁は一人じゃないんだし。

口にして少しだけ切なくなる。一人の人を愛しても、この忍びの村では、一夫多妻制。
つまり、愛されるのは一人ではない。気のおける葉月の様な子と同じ相手へ嫁にいければ、嫁同士で仲良くやっていけるのかもしれないが、女という生き物は残念ながらそうそううまくはいかないだろう。愛する人には一番に愛して欲しいと思ってしまうものだから。

でも、それ以前に旦那を決められてしまう。
それは女など子を産むための道具であると言われている様で、女として忍びの家系に生まれてしまった事を呪いたくもなるというものだ。

「決められるのじゃなくて、添い遂げる人くらい自分で決められたらいいのに」
雛鶴の正直な言葉に思わず笑う葉月だった。
「そうだ、雛鶴ちゃん?
 この後、クナイの練習付き合って」
「いいけど?これ以上練習したら私より葉月ちゃんが上の成績になっちゃうわね」

くノ一という立場で楽しいことばかりではなかった事は確か。でも、こうして幼馴染と笑ったり、切磋琢磨していた事だって本当で。
あの子がいたから多少辛くても頑張っていられたのかもしれない。


ーーーーーー

時は経ち雛鶴は天元の嫁に。
そして葉月もまた別の忍の嫁という立場に変わっていた。
しかし、それでも雛鶴と葉月は事あるごとに顔を合わせ仲の良さは変わる事はなかった。
そんなある日

「葉月ちゃん!!私、魚捌けるようになるわ!」
「できる子がやればいいんじゃなかったの?」
「できる子がいなかったの!
 だから、私が出来るようになれば、、その、、」
「ははーん。愛しの旦那様にって訳ね。
 もー。可愛いぞー雛鶴ちゃん!!」
「そっ!そんなんじゃ、、ないわよ…」

かくして葉月による魚の捌き方教室が開かれたが、元々料理上手な雛鶴の上達はあっという間だった。

「んー。美味しい!!
 流石雛鶴ちゃん。これで旦那様の胃袋は貰ったのようなものね」
「胃袋は貰わないかな。
 でも、葉月ちゃんありがとうね」
「なんのなんの。私たち長い付き合いでしょ?」


「これで天元様にふぐのお刺身出してあげられるわ」

・・・・え??、、ふぐって言いました?

「ちょっとまって!!
 ふぐはダメ!駄目!!」
「え?」
「ふぐは毒があるから、他の魚と捌き方が違うのよ!!
 旦那さん殺す事になっちゃう」
「ええ!!!

 私の努力は?、、」

「目の前のコチラにございます」

「えええぇぇぇーー」

ーーーーーー

「とまぁ、天元様の好物のふぐのお刺身は出来なかったわけだけど、お魚も葉月ちゃんのおかげで料理できる様になったの」
「へぇ。今でも手紙のやりとりとかしてるんですか?」
雛鶴と炭治郎によって、話をしながらもどんどん出来上がっていくおにぎりと、焼き魚。
「それは無いの。
 里を抜ける天元様に着いてきたから」


でも、必ずこの空の続く場所で元気にしてるわ

だって私の幼馴染はくノ一としても優秀で
 

   とても素敵な人なんだから。
 


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6000hit御礼夢
今回はリクエスト頂きましたお話です。
雛鶴ちゃんと幼馴染な仲良し夢。
正直、難しくてあまり仲良し感は醸し出せなかったですが、がんばって書いてみました。
葉月様リクエストありがとうございます。

雛鶴さん情報が少ないので過去話という逃げ道を使わせていただきました。気に入っていただければ幸いです。
更新してから、嫁3人でわちゃわちゃ賑やかな方が良かったかなぁ、、と思わないでもないですが、開き直ってこの仕様です。ババーン!!です!(意味不明)
宇髄さんの好物がふぐ刺しなのは公式で、もしも宇髄さんの為に雛鶴さんがお魚克服なんてしてたら宇髄さん幸せ者ーと。
ふぐは鉄砲料理と呼ばれていたらしいですね。
「なかなか当たらないが、たまには当たる」
うん。どっちの意味だろう、、当るのは美味しさ?それとも毒、、怖や怖や。
豊臣秀吉が河豚食禁止の令をだし、以来300年ほど明治21年に伊藤博文によってふぐ食禁止令が解禁されるまで、公には食べられなかったそうです。明治に解禁されたとはいえ、大正に入ってからもふぐ毒で亡くなる人は結構居たようですが。
伊藤博文がふぐを解禁した理由はあえてここでは語りませんので(笑)気になった方はどうぞ調べてみてくださいませ!

では、これにて6000hit御礼夢、締めさせていただきます。
次回も懲りずにリクエスト募集できればなと思っておりますので、読んでみたい話など浮かびましたら是非是非お聞かせください。
また、お会いできますこと心から楽しみにしております。

22.1.28




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