透明に屈折する
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Chapter.1
無言の航海の旅が始まる
嘘つきなベロは乾かない
あの幼子は笑っていたか
悲しい明日はもう来ない
馬鹿な子ほど甘ったるい
楽しいことだけ考えたい
白い手袋はまだ外せない
最初で最後のやくそくだ
君は救世主になり得るか
夏に攫われてしまう前に
迷子の猫が好んだ鈴の音
不都合な罪を閉じ込めた
夜に攫われてしまう前に
手足はあるのに影はない
眠れぬ夜の悪い子は誰だ
灰色の翼はもういらない
光の色をした右目にキス
イーハトーヴを希求する
ヒトリヨガリ