紫蘭の花

名前変換※はじめに

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壱: 思いつつ 寝ればや人の 見えつらむ
夢と知りせば さめざらましを

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弐: きみにより 思ひならひぬ 世の中の
人はこれをや 恋といふらむ

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参: しのぶれど 色に出にけり わが恋は
ものや思ふと 人の問ふまで

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肆: 思へども なほぞあやしき 逢ふことの
なかりし昔 いかでへつらむ

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忘れじの 行く末までは 難ければ
今日を限りの 命ともがな

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かくとだに えやはいぶきの さしも草
さしも知らじな もゆる思ひを

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陸奥の しのぶもぢずり誰故に
乱れそめにし 我ならなくに

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やすらはで寝なましものをさ夜ふけて
傾ぶくまでの月をみしかな

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あらざらむ この世のほか 思ひ出に
いまひとたびの あふこともがな

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明日香河 淵は瀬になる 世なりとも
思ひそめてむ 人は忘れじ

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引用: 万葉集・古今和歌集・新古今和歌集
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杏寿郎目線
壱裡弐裡参裡肆裡伍裡
陸裡漆裡捌裡

番外編
君と初めての灯和(その後のお話)





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痺莫