だから
僕は最も愚かな青
を解く

「恵ちゃんさ、知ってた?わたし結構最低なんだよ」
知ってますよ、嫌ってくらい。
「酷い女だって覚えていてね。もしも近い将来本当に会えなくなっても、わたしのこと好きでいてね」
*
酷い約束を吐く女もいたものだった。
もう、顔も名前も思い出せない。俺は、忘れたくなんてなかったはずなのに。
恵ちゃん。
あの人が俺を呼んだ。



0-3 拝啓、僕のカムパネルラ

永遠を捧げる時間がない 
幸福実験