0-2 ブルカニロ博士の遺言
どうして石ころに生まれなかったのか苛烈が頬になじんだら
灰まみれ光の根元
いつかどこかの心音
どしゃぶりの真ん中で
星が落ちても大丈夫
エリーゼは君のために
あのひのぼくよ、おぼえているか
そろそろさよなら
ドーナツの輪の真ん中から考える
花人局
「恵ちゃんさ、知ってた?わたし結構最低なんだよ」
知ってますよ、嫌ってくらい。
「酷い女だって覚えていてね。もしも近い将来本当に会えなくなっても、わたしのこと好きでいてね」
*
酷い約束を吐く女もいたものだった。
もう、顔も名前も思い出せない。俺は、忘れたくなんてなかったはずなのに。
恵ちゃん。
あの人が俺を呼んだ。